環境科学部には、環境政策コースと環境保全設計コースの2コースが設けられています。環境政策コースは、社会科学系の学問を中心にして、環境政策の専門性を養うコースであり、環境保全設計コースは、自然科学系の学問を中心にして、環境保全および環境設計の専門性を養うコースです。本学部に入学した学生は、まず1年次で文理両面から環境科学を学び、環境をめぐる諸問題を多角的に捉える視座を培います。そして、2年次からこれら2つのコースのいずれかを選択(※)することで専門性を高めていくことになります。詳細は、入学年度の学生便覧で確認してください。
※履修コースの選択1年次の年末に履修コースを選択することになります。指定する期日までに「履修コース選択願」を学務係に提出してください。履修コースの選択は、原則的には自由ですが、一方の履修コースに希望者が集中した場合には人数を調整することがあります。
環境共通基礎力の充実強化
共通科目
1~2年次を対象とする必修科目です。環境科学の基盤を培うとともに文理融合の考え方の基礎を学びます。フィールド演習や英語による授業も含まれます。
専門基盤の強化
コース基礎科目
2年次前期から開講され、環境政策コースおよび環境保全設計コースの主題に沿って、専門基礎力の養成を目的とする科目群です。演習や実験などを含み、その多くが各コースでの必修科目となっています。
専門性・国際性・現場力の強化
コース専門科目
主に2年次後期から開講される、専門性、国際性、現場力のさらなる充実を目的とした選択科目群です。環境政策コース、環境保全設計コース、どちらのコースにも4つのサブコースを設定し、専門科目を分類しています。サブコースの科目を集中的に学修し、専門性を高めましょう。
複眼的視座の養成
コース横断科目
2年次以上において、環境政策コースでは環境保全設計コースの、環境保全設計コースでは環境政策コースのコース基礎科目またはコース専門科目を学びます。文理両面から環境科学に取り組む能力をさらに発展させます。
4年間の学びの集大成
卒業研究
所定の科目を修得した4年生は、各教員の研究室に配属され、約1年間をかけて各自の研究課題に取り組みます。本学部における学びの集大成です。
文系コース
環境政策コース
本コースでは、環境と調和し共生する人間社会の持続的な発展を可能にするため、社会経済システム、環境保全と行政、法律や倫理などについての知見を備えた行政官・企業人・研究者・言論人などの人材を育成することを目的とします。コースの専門科目は、環境経済・ビジネスサブコース、環境人間社会サブコース、環境計画サブコース、環境法政策サブコースの4つのサブコース群に分類されます。本コースに所属する者は、専門性を高めるために、4つのサブコースのうち、いずれか1つに属する専門科目を集中的に履修することが望まれます。
環境経済・ビジネスサブコース
持続可能な社会の実現には、環境保全と経済成長を両立させるグリーンな経済システムの構築が必要となります。政策やビジネス、消費者行動などの視点から、環境問題と経済システムの関係性について学びます。
【関連が深いコース専門科目】環境ビジネス論、エネルギー資源学、持続可能社会論I、等
環境人間社会サブコース
自然と人間の関係について多面的に理解し、現代社会の様々な環境問題を分析できる力を養うために、社会学、社会思想、哲学・倫理学といった専門分野を中心に学びます。人々の暮らしや地域の視点を大切にした考え方も習得します。
【関連が深いコース専門科目】環境哲学、環境地域社会学、環境教育論.エコツーリズム論、人間環境論I、環境統計学I・II、森林政策論、等
環境計画サブコース
環境と地域資源を有効に活用した計画づくりを実行できる能力を養うために、地域とのコミュニケーション能力の向上を図るとともに、地域計画、交通計画、防災、景観計画、生態系サービス等の計画づくりを実行する上で必要な基礎知識を学びます。
【関連が深いコース専門科目】地域計画論I・II、環境計画II、自然環境計画論、等
環境法政策サブコース
持続可能な社会の実現には、環境保全と経済成長を両立させるグリーンな経済システムの構築が必要となります。政策やビジネス、消費者行動などの視点から、環境問題と経済システムの関係性について学びます地域レベル、国レベル、国際レベルにおける様々な環境問題について、法学と政策学の観点からの調査や分析、解決に向けた提言を行う能力を養うために、各レベルにおける環境問題の原因と対策や、法律学・政治学に関する基礎知識を学びます。
【関連が深いコース専門科目】環境ガバナンス論I・II、行政法、民法、特続可能社会論II、環境政策学I、資源循環共生論、等
理系コース
環境保全設計コース
本コースでは、自然および人間生活に関する環境問題、地域から地球規模での環境保全、国際的な環境対策に取り組める技術者・行政官・研究者などの人材を育成することを目的とします。コース専門科目は、地球環境サブコース、生物多様性サブコース、生体影響サブコース、環境技術サブコースの4つに分類されます。専門性を高めるために、本コースに所属する者は、4サブコースのうちいずれか1つに属する科目を集中的に履修することが望まれます。またコース基礎科目および卒業研究の履修の際にも、自身が集中的に学ぶサブコース科目との整合性を十分考慮してください。
地球環境サブコース
地球表層の地圏・水圏・気圏で生じている諸現象の複合的メカニズム、動態、相互作用を幅広く学び、環境を地球科学的視点から見るための素養を身につけます。
【関連が深いコース専門科目】環境気象学、大気化学、地震・火山学、水環境科学、環境統計学I・II、土壌科学、環境地下水学、エネルギー資源学、物質循環環境科学、理系レポート・論文の書き方
生物多様性サブコース
生態学および生物多様性科学全般に関する専門知識を習得するとともに、野生生物調査に関する経験を積むことで、生物多様性の調査研究法やその保全について学びます。
【関連が深いコース専門科目】保全生物学、進化生態学、保全生態学、環境統計学I・II、物質循環環科学、動物機能学、環境植物学、環境気象学、環境毒性学、理系しポート・論文の書き方
生体影響サブコース
生物影響評価法ならびに環境分析法に関する幅広い専門知識と技術を習得することにより、様々な環境変動を主に生物学的視点から評価する能力を育みます。
【関連が深いコース専門科目】環境毒性学、分析化学、動物機能学、環境植物学、環境安全学、環境統計学I・II、物質循環環境科学、土壌科学、理系レポート・論文の書き方
環境技術サブコース
悪化した自然環境の評価手法や修復する技術、環境に優しい材料や都市の創出、廃棄物の処理方法、および有用な資環源の回収方法に関する基礎を習得することで、循環型社会の実現をめざした実践的な技術を学びます。
【関連が深いコース専門科目】廃棄物工学、環境生物工学、土壌科学、環境地下水学、グリーンケミストリー、エネルギー資源学、水環境科学、環境分子生物学、環境統計学I・II、分析化学、大気化学、理系レポート・論文の書き方
各年度の学生便覧・授業概要をダウンロードいただけます。
これまでの卒業研究をご紹介します。